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樹海中腹 鎮 「なんか辺りがかなり不気味になってヤバくないか?」 おっちぃ 「霊感ない僕でも直感でかなり危険と感じてますが…」 慎一 「まあ、異怪空間なわけやし、既に具現化も起きとるわけやから霊力なくとも目に見えてる光景そのまんまやな」 おっちぃ 「え?って事は現世と幽界が重なってると言う事ですか?」 慎一 「ご名答」 鎮 「イヤァァァ、この異怪化現象はいつ体験しても慣れんわ」 契 〔樹海中腹でこの有り様なら樹海最深部はもっと酷いのかしら…〕 慎一 「最深部はこのままの現状か更に過酷で酷いかどっちかやな…まあ多分後者やけどな」 鎮 「ええ~更に酷いのかよ…」 おっちぃ 「そういえば、先に入って行った肝試しのグループとは全く逢わなかったけど…」 慎一 「ち…奥まで入ってったんなら厄介やな…」 鎮 「はあ…面倒事が更に増える予感…」 『ギャアアアアアア!!』 鎮の予想虚しく的中した。 樹海最深部から悲痛な叫び声がこだましたのだ。 鎮 「あ~もう言わんこっちゃない…」 おっちぃ 「このまま放って置くわけにも行かないでしょう」 慎一 「はぁ~しゃあないな…半分は俺らの責もあるし、死なれちゃかなわんからな」 一行が先に進もうと歩を進めた矢先、契が慎一の肩を叩き動きを止めた 契 〔待って下さい〕 慎一 「どうした?…」 契 〔簡単には進ませてくれないみたいです…〕 慎一 「俺には何も感じないが…いや、ヤバいなこりゃあ…」 契は慎一よりも早く察知し呼び止めたが喋れないのが災いして、おっちぃと鎮は先に進んでいた。 慎一 「まずった…」 契 〔早く呼び戻さないと…〕 そうとは知らずに先に進んだ2人は… 鎮 「いや~おっちぃさんも会うたんびに逞しくなってくな~」 おっちぃ 「いえいえ、相変わらず怖がりの臆病者ですよ」 鎮 「そんな事ないよな~なあシン…」 鎮が振り向くも慎一と契の姿はなく… 鎮 「ってシンと契ちゃんいねぇやんか!!」 おっちぃ 「え?まさかはぐれたんですか!?」 『おーい、おーい』 先の茂みから2人を呼ぶ声が聞こえる 鎮 「あっちで呼んどるわ。おっちぃさん行くで」 おっちぃ 「わわ、待って下さい、来た方向とは逆から声っておかしいですよ…シンさん達ではないですよ。マモルさん…」 鎮はおっちぃの言葉を解さず声の方向へ進んだ。
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