子供の国 (be_never_world)

14/14
前へ
/32ページ
次へ
走り出した時にはもう、地面が無かった。 そして、空には満点の星が瞬いて 手元ではまだ湯気を出す紅茶があった。 決して死なない世界は 本人の想像が死んだ事によって 決して生きない世界になった。 紅茶を一口すすると、 舌が焼けるほど熱かった。 隣でゴソゴソとライゼが起きて来た。 「なんだ…夢かー。宝石あったのにー!」 と、それをみて笑う男の後ろの木に 煌めいた刃の切っ先があった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加