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ごめんね、悠希。
ちょっと助けてあげられそうもないかも。
……だって、わたしもいっぱいいっぱいだから。
熱くなってきている顔を隠すために、急いで更衣室のなかに入る。
そしてそのまま、一人きりの小さな部屋の中でペタンと座りこんだ。
「反則…っ」
――葉月は俺のだから。
悠希の声が焼き付いて離れない。
さっきまで普通のふりをしていられたのが奇跡みたい。
「悠希の、ばか」
わかってる。
単なる冗談だって。
部長をからかうために言っただけだって。
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