05 上がる体温

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「なんてことだ……」 「まだ言ってるのかよ」 練習場の板の間に張り付いていると、悠希の呆れた声が降ってきた。 「悠希は驚かなかったの?」 「そりゃ驚いたけど。でもいいんじゃねーの?」 悠希はあっさり言う。 付き合うってそういうものなのかな。 経験のないわたしには、さっぱりわからないよ。 「早紀だって嫌なら断っただろうし。案外、康太のことが好きだったのかもな」 「でも、いっつも冷たくしてたような気がするけど」 「愛情表現なんて人それぞれだろ」 「そっかー」 そう言われてみれば、そんな気がしてきてしまう。
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