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程無く四人による酒盛りが始まった。話はミディア救出についての議論が大半を占める。
「無茶苦茶なデータだな・・・何と言っても一番の問題はゲイボルグの堅さだろう。ウィルよ、何か策はあるのか?航空隊による攻撃は通用しそうも無いぞ。それに、下手な攻撃は人質を危険に晒す事になる」
ゲイボルグに関するデータを見ながら開口一番、ルイスが疑問をぶつけた。
「う~ん・・・正直言うと困っている」
「おいおい・・・」
ウィルが苦笑しながら答えるとルイスは呆れた表情を返す。
「実はのう、シュルツ技術中将がこちらに向かっておる。彼なら何か糸口を掴んでおるかも知れん」
「なるほど。あの方は殿下の叔父上。何がなんでも救出しようと躍起になっている筈でしょう」
ラインツの説明にベッカーが頷くと、
「どのような手を使っても殿下は救出する。ルイス大佐、副長・・・悪いが、今回ばかりは多くの犠牲が出る事を覚悟してくれ」
ウィルが真剣な表情で二人を見た。
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