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「ええ。父は持てる技術とありったけの情熱を以て、本艦の機関を作りました。おかげで寿命が5年は縮んだとボヤいておりましたわ」
笑顔で答えるジェニーに副官は苦笑しながら口を開いた。
「それは設計段階から博士に言われていたよ。『これは寿命が5年は縮む仕事になりそうだ』ってな。併せて、設計と建造は引き受けるが、機関長として運用まで行うのは体力的に無理だと断られてしまった」
「ええ。父は高齢ですので、長期間の航海に耐えられないと判断したのでしょう。それで、父の下で新型のワープエンジンについての研究をしていた小官に運用を任せようとしたのですね」
「そう言うことだな。だが、民間人が軍艦をオペレートするのは問題があってな・・・だから貴官を急遽、軍籍に入れようとした訳だ」
副官はグラスを口に運ぶ。
「戦争とは無縁の小官を半ば無理矢理、入隊させるなんて、無茶も良い処ですわ。全く・・・」
ジェニーはジト目で副官を見ると、彼は苦笑しながら頭を下げた。
「済まなかったな」
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