静かな怒り

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「ユニットは場所を取るからな。少しでも多くのミサイルを積載する為に弾薬庫へ通常保管をする」 帝国軍艦艇のミサイルはユニットと呼ばれる専用の容器に入れられている。それによって補給作業を容易にするだけでは無く、ミサイル発射管への自動給弾が可能になるメリットがあるのだ。 『おいおい、ユニット無しの通常保管は確かに数を積めるが、自動給弾が出来ん。戦闘中にミサイルを連射出来ないのは辛いぞ?』 そう、逆に言えば自動化によってミサイルは連射が可能なのだ。ユニットが無ければ、発射速度は格段に落ちてしまう。 「砲術長、連戦に備えて対空、対艦ミサイル共に3会戦分のユニットは搭載する。悪いが、戦闘の合間に通常保管するミサイルを使用済みのユニットへ詰め直してくれ」 ドンナーとオイゲンの会話にウィルが口を挟む。 『そういう事だとは思っていましたが・・・了解しました』 「頼む。それから、その他の弾薬は弾薬庫だけでは無く、食糧庫にも搭載するからな」 『えっ!?それじゃあ食糧は・・・?』 オイゲンが疑問を口にすると、 「機関長!あれは何です!?」 航海長、ヴィーザル中佐が慌ててブリッジに飛び込んできた。
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