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ランマルと呼ばれた男は、両腕で秀司を床に押さえ付けた。
「く…」
秀司はじたばたするが、余程力が強いのか、その腕から逃れることはできない。
「秀司!」
秀司を助けなければ!
「早く逃げろ! 達也も殺されるぞ!」
どうすれば?
俺にランマルという男の腕を引きはがせるとは思えないし、仮にできたとしても、後ろにはマサムネと呼ばれた男が不気味に構えている。
迷っている時間はない。
俺は覚悟を決めた。
「なにしてんだよ! 早く逃げろ!」
俺は踵を返し、窓に向かって走り出す。
待っててくれ秀司、俺が警察を呼んで来るから!
「待てガキ!」
俺は後ろを振り返らず、2階の窓から飛び降りた。
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