瀧川 秀司

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「こっちです!」 窓から飛び降りた俺は全速力で最寄りの交番に向かった。 交番は家から思いのほか近く、2分ほどでたどり着いた。 今は大急ぎで警官一人と家に向かっている。 俺は、逃げ出したことに大きな憤りを感じていた。 仕方ないとはいえ、友達を裏切って自分だけ生き延びようとしたのだ。 最悪の事態になっていないことをただ願った。 生きていてくれ秀司。 「この家です!」 乱れる息を整え、警官とともに玄関の扉を開ける。 ここに戻って来るまでに5分ほどようしている。 侵入者はもうずらかっているかもしれない。 しかし、幸いそれは杞憂に終わった。 扉の先には"マサムネ"と"ランマル"がいた。
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