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「私は苦しまない。鈴を闇から救いたい。ここから脱走するのを手伝うことが守るってことになるかは分からないけど、初校長のそばにいるのは危険なの」
「どうして?」
「もし、初校長が盗みのアリスを使えば、たくさんの人が苦しむ。たくさんの人を救うには、鈴が脱走するしかないの。分かって」
「分からないよ…。私だけ脱走したら梨依奈が傷つく。でも私がここに居たらみんなを苦しめるかもしれない。
分かった、だったら私と2つ約束して」
梨依奈の真剣で悲しそうな目を見て、受け入れるしかなかった。
「闇に堕ちないことと、自分を大事にすること…。このことを守るって約束して」
「…わかった、約束するよ。絶対に」
「ありがとう」
鈴は弱々しく笑って見せた。
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