act.12誕生日会

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「よいしょ、なかなか重いわね……あら?」 ブルーがアンプを持ち上げるがそのアンプをひょいとグリーンが奪う 「これは重いからお前はそっちの延長コードを持ってこい」 「え……あ、ありがとう」 さっさと背を向けてグリーンは行ってしまったが 顔はよけいに引きつっていたが耳は少し赤かった ブルーも予想外の出来事にきょとんとしていたが すぐに気を取り直して準備に取り掛かる 「クリス~」 「なに?」 「これはどこ置きゃいいんだ?」 「そうね~」 クリスはうーんと首を傾げながらステージの方を見る 「真ん中ちょっと後ろくらいかしら………それにしても暑いわね……」 「そうだな………これ置いたら茶持ってくっからちょっと待ってろ!」 ニカッと笑いひょいひょいと機材をゴールドが運ぶ……… 「いつもああやって素直ならいいのになぁ………」 ため息をつきながら複雑な表情でクリスはゴールドを見ていた 「クリス」 「ひゃあっ!あ、あたあたあたあたしはゴールドを見てたわけじゃ………ってシルバー?」 「何あわててるんだ?………それよりこの番号は間違っていると思うんだが……」 「………あ、本当に……ごめん間違えちゃったかな……」 「クリスが間違えるなんて珍しいな………」 「そうだそうだ、お前は少し休め」 シルバーとクリスの話間にお茶を三杯持ったゴールドがやってきた 「……そうね、ちょっと休憩にしようかな………ありがとうゴールド」 「………ま、いつもの苦労の返しってことで……」 「それにしては少なすぎ……」 「………ごめんなさい…」 「……何よ、今日はやたらと素直ね」 「………べ、別にいいじゃねーか………っていつも素直だ!」 「悪い意味でね」 「な!?いい加減怒ったぞ!」 「何よ、やれるものならやってみなさいよ」 「………そろそろやめろ、二人共」 シルバーの声に二人は我に帰りしぶしぶ座る 一時のいい空気はなんだったんだ……とシルバーはほとほと呆れて一つため息をついていた
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