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「真紀…まだお母さんを許してくれないの…?」
真悠子は膝の上でぎゅっと拳を握った。
真紀から目を離したのは本当に数分だった。
近所のママ友に声をかけられ、ほんの少し世間話をしていただけなのに…
まさかあんな事になるなんて、きっと誰も予想なんか出来やしない。
それなのに、旦那や義母は絶対的に私が悪いと責め立てる。
そして世間や仲がよかったママ友まで…っ
きっと…毎晩夢に出てくる真紀だって私を責めてる。
夢の中の真紀は“お母さん”しか言わないけど…きっとその続きは“どうして私から目を離したの?”“どうしてもっと早く気づいてくれなかったの?”そう言いたいに違いない…。
「全部…私が悪いの…っ?」
真悠子はもう精神的に限界だった。
愛娘の変わり果てた姿を見つけ、周りからは自分のせいだと責め立てられ、挙げ句、毎晩夢に泣きじゃくる真紀が出てくる。
そんな状況で気を確かに持てる人間などいはしないだろう…
「もぅ…嫌。待ってて、真紀。今…お母さんもそっちに行くから。…だから…もう泣かないでよ。」
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