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そして陽が沈みかけて
茜色の雲がゆっくりと
俺らの頭上を流れる
恭弘と光とは別れて
深夜と阿希が俺の後ろを
着いてくる形で喋りながら
深夜が一方的に喋っていて
それに相槌をうつ阿希
たまに自分からも何か話題をっと
頑張るも何もうかばず
諦めて相槌をうつだけになる
何回かそれを繰り返してる内に
到着した
我が家ではなく
ドデカイデパートにだ
目的は
ベッドや棚類……
要するに部屋に必要な物だ
阿希が要ると思うもの
俺が要らないと思ったら
買わないけど
机、ベッド、
たぶん、テレビは要求してくるだろうなぁ…
それくらいは良いか…
さて、自動ドアの前で立ち止まってないで
中に入ろうではないか
早く買うもの買って帰ろう
自動ドアの下に立ち
ガーーっと
ガラスの二枚の板が
横に開く
中から温かいでもなく冷たいでもない風が体にぶち当たる
中へと足を踏み出そうとした時
名前を呼ばれた訳ではないが
俺を呼ぶ声がした
声の主は
自動ドアからも俺と深夜からも離れた
備え付けのベンチの側にある
屋台のたこ焼き屋の前にいた
阿希「おい!たこ焼き食べたい!買って!」
秋「……………」
深夜は俺の横で
阿希と俺の顔に交互に視線を向けている
何でこんなに
たこ焼き屋ホイホイとあるの?
何?デパートとかモールでは
定番なの?たこ焼き屋
て、言うか
アイツあの後もう一パック
食ってたじゃねぇか!
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