我がまま娘

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どんだけ好きなんだよ? 秋「ダメだ」 阿希「よっしゃ!オッちゃん、たこ焼きひとつ!」 秋「って、聞けよ!?」 都合の悪い事は 聞こえないか、都合良く変換されてるのか? ったく……、アイツの一日三食を タコなしのたこ焼きにしてやろうか…… ベンチに座りたこ焼きを食べる阿希 横からたこ焼きにかかった ユラユラと揺れる鰹節を摘まみ食いする深夜 こうして見ると仲の良い姉妹にも 見えるのだが…… オッちゃん「兄ちゃん兄ちゃん」 たこ焼き屋の横に突っ立って 二人を眺める俺に 店主のオッちゃんが声を掛けてきた オッちゃん「ほら、オマケだ」 と言って たこ焼きを一パック渡して来た 秋「どうも……」 軽く頭を下げると オッちゃんはニコニコと 訛りの利いた声で語り掛けてきた オッちゃん「妹さんかい?」 二人を見ての言葉 秋「そう見えます?」 オッちゃん「その言い方やと違うようやな?」 なんと、関西弁になった そのあと、スマン っと謝って 標準語は馴れへんなぁっと 頑張って標準語で喋りだす オッちゃん「どちらかと言うと、従妹って感じだな、いや、美味しそうに食べてる方はホントの妹に見えるかなぁ?兄ちゃんとよう似とる」 当たったか?と聞いてくる 残念ながらハズレなので 横に首を振り否定して 秋「食ってる方が従妹で、鰹節の方が親友です」 そうかそうかっと 腕を組み頷くオッちゃん その表情は楽しそうだ
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