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タコが切り刻まれていく中
阿希はワクワクした声で
再び話を始める
阿希「さっき、私の部屋で考えたんだけど?」
元俺の部屋な……
秋「何を?」
阿希「アンタがどうするだ?って聞いて来たんでしょ」
横目で睨んできた
いつそんな事言ったっけ?
阿希「朝、言ってたじゃない」
朝?
あぁ、言った気がする
秋「それで、これからどうするんだ?」
あっちの世界に戻るのか?
阿希「鏡を越えて向こうの世界に行く方法は仮定論でしかないけどあるの」
ほぉ……それもまた矛盾科学者の論か?
阿希「それは、"お互いに想い合う"」
ふぅん…………はっ?
阿希「言い方を変えれば、"必要し合う"」
余計、分からん
阿希「私が思うに、あっちにいる時、私は鏡とか窓に映るアンタが羨ましかったし、アンタが居たらって思った時があった」
「アンタの人間性は小学校高学年の時から見てて知ってるから、中学の時から……もしアンタが私のそばに居たら今の状況が変わるんじゃないかって……ずっと思ってた」
「アンタ、いつ頃から私が見えるようになったの?」
えーっと……
日付越えてるから…
秋「一昨日……かな?」
阿希「だいたいタイミングが合ってるかな?」
「一昨日の朝、家の玄関の鏡に映ったアンタは私が見えてるみたいだった。それまでは一度も私の問い掛けに反応しなかったアンタがいきなり、幽霊を見たような顔してた」
実際、幽霊かと思ったし
阿希「アンタ、私か私の世界に何か欲しいって思ったことは?」
ないな
阿希「………まぁ良いわ。でも何かしらあるハズよ。そうじゃないとアンタが私を見る事は出来ない、たぶん」
そういう論なのか?
まぁ、他に何かないなら
信じきれない論をあてにするしかないしな
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