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新井さんと短い会話を交わすと その たくましい背中は 店の奥へと消えて行った 秋「……なんだろ………」 とても生温い様な ジトっとした感じの視線を感じる 新井さんと話し出す少し前から ずっとこんな視線を感じた 深夜「…あれ」 俺の心情を読み取ってか 目線で指差してくれた 秋「あれ…どれ?……あっ!?」 女の子「…………」 半透明のガラスの仕切りから 顔を顎まで出し 仕切りに顎を乗せた状態で 女の子が俺を探る様に 目を細くして ジッと見て来ていた 秋「何あの子?何か怖い」 教えてくれた 深夜に問いかけると 深夜「私の知り合い」 深夜の? じゃあ、何で俺を睨む様に見てくるの? 深夜「それと、秋の友達」 へぇ、俺の…… 友達…… 友達? 秋「えっ?」 女の子「秋くんだよね?」 いつの間にか 仕切りの場所を乗り越え 俺のすぐ真横に立って 俺に問いかけて来ていた 俺は思うわず退けぞった けど すぐに体制を戻して 秋「えっと、そうだけど……誰?」 深夜「…はぁ~~~」 小さく長い 馬鹿にした様な溜め息が 聞こえたけど 慣れた
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