50/63

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
叩かれた中心の女子は 自分の頬を押さえて 呆然と俺を見つめてくる すぐに目から涙が流れて 階段を駆け下りて姿を消した その後を残された女子達も追いかける 俺は花子の手から クマと千切れた腕を奪い取り 『直しておく』 と言って帰った その後にも授業が残っていたけど あの女子をひっぱたいた事が 先生に伝われば 理由何か関係なしで 怒られるだろうし 教室に居られる状態じゃないし そもそも 学校に居たくない気分で ランドセルも取りに行かず 人形だけを持って 家に帰った ランドセルは夕方に 深夜が持って来てくれた 何があったの? と問われたけど答えなかった その勢為で 深夜は夜まで帰らなかった 花子の人形を直してる間 ずっと後ろから覗いて来た 帰れ 帰らない 帰れ 帰らない そんな言い合いを繰り返した 直し終わった後 親父の言いつけで 家まで送る事になった 俺ん家から深夜の家まで 約3分掛らない その3分の間に 勝手に学校を抜け出した事を親父にバラすと言い、事情を聞きだしてきた 白状して全てを話すと 無言になってしまった
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加