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教室の後ろには何もない 安心してサッカーが出来る… 花子の机の近くに寄り 思いっきり足に力を込めた 膝で2、3回リズムを取り 左足を軸にし 右足を振り上げて… ガンッ パリン 蹴った 教室には花瓶の破片が広がり それと共に中に入っていた 水が撒き散らされた 教室はまた静まり返り すぐに色々な騒ぎ声が広がった その後は担任がホームルームをしにやって来た ホームルームが始まると同時に 俺は花瓶の片付けをさせられた 嫌な気はしなかった 片付けをしてる最中 終始視線が飛んでくる 何故か、心配の眼差しばかりだった とりあえず 片付けを済ませた 自分の席に戻った時は 視線がむず痒かったけど ホームルームが終わって 授業の準備をしている最中… 寒気とすら感じられたものを 背中いっぱいに受け取った 視線は数人のものから クラス全員の視線を浴びていた 何? 花子が俺に近づいて来た さっきのサッカーの事で お礼を言われた ただ俺は自分に正直になって やった事にすぎないが それでも花子はお礼を言った まぁ、嬉しくない訳ではない だけど、謝りたかった
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