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ま、まーぁいいわ・・・ かえって都合が良い 開いた幅の狭い辺を半分に折る それを反対側までやる そうすると、 幅はさらに狭まるけど タオルケットに厚みが出来る 私「これでよし」 ガラス片の飛び散ったベッドしたから 部屋のドアにかけてに タオルケットを敷いた 私はその上を歩き 部屋をでる タオルケットのお陰で足に傷は出来なかった 私「タオルケットよ、あなたの犠牲は無駄に・・・あ、良い匂い 」 私のタオルケットへの感謝心は 美味しそうな匂いで消えていった 私 「やっぱり誰かいる・・・」 良い匂いと共に心地の良い トントントンっと一定のリズムで 包丁がまな板を叩く音が聞こえてくる どうやらあの部屋をは二階のようだ 下に続く階段があり その下には大きな玄関と思われるドアがあった ゆっくり、足音をたてずに 階段を降りた 降りると ドアがないリビングがあり その他にもいくつかドアがあった お風呂やトイレ・・・ 見た感じ大きな家・・・ いや、見た事もある気がする・・・ 今は そんなことは良い たぶん、色んな部屋が存在する そのなかで良い匂いと音のする方へと 足を進める ???「おう!起きたかー?」 いきなりリビングの奥から 呼び掛けられる様な声がした たぶん私にだろう でも何で? 私を黙認した訳でもないのに 何でわかったの? ???「ちょっと待ってなぁー、もう終わるからー」 コンロの火を止める音がした後に フライパンから金属のぶつかり合う音がして おそらく、フライパンがシンクに置かれて 水を注がれる音がした 私が生まれて初めて聞いた 家庭的な音・・・ そんな音を誰が出しているのか 声からして、男だ どんな人だろうと気になって リビングへ入った すると、カウンター越しに見える キッチンにはその男の背中があった とても見慣れた・・・ 私が一度面と向かって、合って・・・ ボコボコ・・・罵りたい、奴の背中が、そこに・・・ 男は振り返る 顔が見えた キモイとも言えない 普通とも言えない カッコいいとも言えない 見てるだけでイライラする顔がそこにあった
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