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『鏡世界』・・・
私の世界ではそう呼んでいた
たぶん、この世界には無い言葉
私の世界では、オカルトチックな科学が進んでいた
矛盾している・・・
鏡世界はいわば
アナザーな世界
パラレルワールドとも言う
他にも同じ様な世界が存在して
もしもの世界として論じられている
Aさんが転んぶ世界と
転ばず、傷一つできない世界
そんな感じ・・・
そして私の世界では
鏡世界と言う現象がある
鏡みたいになっている世界を
鏡越しに見るから『鏡世界』
普通ならお互い干渉し合う事が出来ない
ましてや、それぞれの世界を行き来なんて・・・
でも、事例があった
何十年も前に
ある少年が池を覗き込むと
自分に良く似た少女が映り
良く見ようと身を乗り出したら
足を滑らせ池に落ちた
端から見たら
アホな奴・・・
だがその少年は違った
その池は足の踝程の深さしかないのに
少年は溺れた様にもがく
体は首まで沈んで、やがて姿を消した
それを見ていた少年の友人は
少年が妖怪に飲まれたと噂を広げ・・・
やがて、ドッペルゲンガーという形に
姿を変えて
今の鏡世界へと繋がる
少年は鏡世界へ行ったのではないかと
真面目な顔で科学者は論じる
矛盾している
事例はいくつもある
どれも皆
鏡の中に
吸い込まれた、や
泉に落ちて姿を消したとか
ガラスの中に消えていったなどだ
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