我がまま娘

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下着がない・・・ 忘れていた いつも寝るときは上は着けず だった・・・ さすがに下は履いてるけど 何も着けずはさすがに・・・ アイツに変わりになる物を探して貰わないと 屈辱の一言よ! アイツに頼み事なんて・・・ イライラしながら 一応、着替えておく サイズ、ピッタリ・・・ さて、とりあえず妹ちゃん起こさないと 阿希「春ちゃん、起きてー!遅刻しちゃうよー!」 可愛い寝顔が 少しずつ寝ぼけ顔に変わって 春「あぁ、おは・・・よう、お兄・・・」カクンカクン まだ眠そうに目を擦っている だけど 阿希「お兄ちゃんは下、私はお姉さんね」 ぼーっとした眠気を訴える様な 瞳がじっと見つめてくる と思ったら 私の胸に手を当て モミっ 阿希「ちょっ!?」 春「ホントだぁ、何も無いけど柔らかい、お姉ちゃんだぁ」 ・・・泣いて良いかなぁ? 阿希「早く着替えて、降りてきなさい」 ノロノロとベッドから降りて タンスから洋服を取り出すのを 見届けて 自分のパジャマを持って "私"の部屋に戻り タオルケットの道を渡り 私のベッドにパジャマを置き 部屋を出る 階段を降りると リビングから良い匂いがする テーブルには 二人分のご飯が用意されていた 白いご飯 ピンク色の焼き鮭 温かそうなお味噌汁 秋「おお、似合うじゃん、制服」 ニッコリと笑顔で 躊躇いなく言う 恥ずかしいケド ムカついてもいた そっぽ向き 阿希「キモい事言うな・・・」 秋「えっ、キモい?」 阿希「それより、下着の変わりになる物ない?」 秋「はっ?」ポカーン ムカッ いきなり切り出した私も悪いけど そんな理解出来ない事じゃないだろ? 阿希「上の下着・・・変わりになる物・・・」 秋「要らないだろ、無いんだし」 思わず、テーブルに用意された 箸を掴んで 先を秋に向ける 阿希「アンタら兄妹は似てるわね」 慌てて 秋「ああ、分かった分かった、箸は置け!?」 箸を置き 睨みつける 春「おはよう」ゴシゴシ 目を擦りながら降りてくる春 秋「おはよう、朝ご飯出来てるから食べておけよ」 春「ふぁーい」 欠伸混じりに返事をして 席について 春「いただきます」 行儀良く食べ始める
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