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小さい人間を探すのは 大変だな 秋「深夜、どこだ?」 あまり目立たない程度に 呼びかけた 深夜「…ここ」 すぐそばから 細い小さな声が聞こえた 聞こえたのは 俺の顔のすぐ真下 深夜が俺の左腕を掴んでいた 良く見れば 俺が深夜を抱える様に 顎したに腕を回し 肩を掴んでいる風にも見える 頭の思考を 数秒だけフル回転させたが… 秋「…なにこれ?」 理解出来なかった 深夜「し、知らない!」 ん? 深夜の顔が赤かった 熱でもあるのか? 深夜のおデコに空いた右手を当て 熱を確認した 深夜「な、何してんのよ?」 秋「いや、顔赤いから熱が?って思って…」 深夜「ないわよ!」 深夜「赤いのは、気のせいよ!」 秋「そ、そうか…」 気が付けば 周りの大人達数人が 俺達を見ていた 見ている大人、全員が全員 苦笑いを浮かべていた 深夜から手を離そうと 肩から手を外すと 深夜が腕を強く掴んだ 深夜「着くまで…このまま」 秋「え?何で?」 深夜「は、離れたら危ない」 秋「何が?」 深夜「私、美少女だから、痴漢とか?」
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