我がまま娘

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こえーーよ…… 俺に災厄でも降り注ぎそうだ 雨が俺の上だけ 酸性の高い雨だったり…… 背中に焼き印が押される様な 出来事が起きたり…… 週に七回金縛りにあったり…… 身体中が痛くて動けずに 餓死寸前になったり…… なんて事は無いだろうな? まあ、別に深夜が厄を呼ぶような そんな体質な訳ではないけど いや、実際の話… どうなのかは分からないケド それだけ深夜が 見て分かる様な笑顔を浮かべる事は 凄い事なのだ 最近は少しずつ 笑う様になって来たけど 小学生の時に手術をして以来 ほとんど笑わなくなった深夜 別に手術の跡 胸に出来た大きな傷が ショックで笑わなくなった とかではない いつか話をする事があるハズだ 今はまだ良いだろう 俺としても深夜としても あまり良い記憶ではないからな 気付けば深夜の 輝かしい笑顔を見つめていた 深夜「ん?なに?」 秋「いや……何でもない。変わったよな、お前」 深夜「???」 良い方向にな…… そんなこんなで 気付けば阿希の自己紹介が終わっており 担任、水中美少女に 席を指定されて そちらに視線を向ける阿希 いやぁ…… ハッキリ言って 何となく『そうなんだろうな』って 気付いてはいたんだよ? でもね、俺としてな認めたくなかったさ 朝の出来事を考えれば 少し恐怖というモノを感じるさ 水中「やっぱり、慣れ親しんだ人が側に居た方が、クラスに馴染み易いだろうし。」 水中「やっぱ転校生には特別待遇でもして上げようと思いまして、貴女の席は、窓側一番後ろにあるあそこね」 にこやかスマイルの水中美少女 阿希「わかりました」 クラスの暖かい受け入れに 動揺の色を見せながらも 礼儀正しく 秋「動き硬っ!」 見た感じは しっかりした面持ちに 見えるが 動きが、ロボットだな 意外と変な奴だな 少しずつだが 阿希という人間が見えてきた
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