我がまま娘

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そして、阿希は俺の後ろの 空いている席についた 小さく ふぅ…… っという 安堵のような溜め息 そしてすぐ後に 堂々と大きな溜め息 それはとてつもなく 生温い気持ちの悪く 嫌な気のこもった 鋭い視線と共に俺の首筋を掠めた 気持ちわりぃぃぃぃ! てか 怖ぇぇぇ! どうしよ 知らず知らずに背中に 文房具が刺さってたら…… 振り向くのも怖い! 深夜「…………」 そんな俺を他所に ニコニコと阿希を見つめる深夜 前からも同じ様な視線が…… 秋「ヤス、お前あまり形振り構わず女の子達に笑顔振り撒いてたら、いつか後ろから刺されるぞ」 まあ刺されそうなのは 俺なわけだけど…… 本気と書いてマジで 怖いのだが…… 恭弘「そんな事言われても普通の顔がこれなんだから、しかたないじゃん」 ニコニコとまたぁ…… おい、 女子の視線が集まってるぞ 目がハートマークなんて アニメでもあまり見ないぞ あまりアニメ見ないけど てか、テレビ自体あまり見ないし 阿希「(ちょっと!なんで、この子は私は見てニコニコしてるの?怖い)」ボソッ 小声で耳元で囁く 俺が怖いのはお前だ!! 俺の肩をかなり強い力で 握っている 深夜「…………」ニコニコ まあ確かに俺も深夜がここまで 笑顔なのは怖いけど 秋「(お友達希望だそうだぞ)」ボソ 前を向いたまま 首を後ろに寄せて 囁き返す その時、一瞬 ギュッと 肩を握る力が 更に増した だがそれも一瞬だけで そのあとは肩から手が離れ 俺の方へ乗り出していたのを 普通に座り戻した 振り向けば 机の上に突っ伏している 両腕で顔を隠してるけど 俺と同じ色をした髪の間から 耳が出ている 赤く染まっている どうやら 照れてるようだ なんか、俺がコイツに感じた 第一印象からかけ離れてきたなぁ 水中美少女は出席を取り出した ホームルームの内容一切聞いてないや 今更ながらだが 光がまだ来てない どうしたんだアイツ?
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