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ホームルームが終わり
ようやく、光が遅刻登場した
寝坊らしい
俺は職員室に行き教科書などを
取りに行った……阿希のを……
自分で取りに行けよ
そんで阿希に渡す
律儀に名前を一番後ろのページに
書いていた
偉いな
そして授業である
まあ、コイツは何も持っておらず
鞄もカラで来ている
それでだが
筆記用具もないわけで
阿希「ペン貸して」
掌を俺に向けてくる
自分の筆箱から
二本しか入ってないシャーペンを
片方だけ貸した
まあ別に貸す事に抵抗はないけど
阿希「消しゴム貸して」
これである
消しゴムは1つしかない
貸すよ、そりゃ貸す事に抵抗はない
だけど
秋「おい、消しゴム返せ」
阿希「今使ってる」
という会話を
午前中の授業で
数十回繰り返した
その内で消しゴムが返って来たことはない
昼飯である
鞄から
青、黄色、赤
風呂敷に包まれた弁当箱を
3つ取り出す
因みに俺は
大食いではない
教室では疎らにかたまりを作って
昼飯を食べるクラスメート達
俺たちはそれを横目に
教室を出る
深夜と光は恭弘と俺の前を歩く
その後ろで嫌がる阿希を引っ張り
階段を登る
目的地は屋上である
珍しい事に
屋上が普通に解放されてる学校だ
屋上に向かう途中で
すれ違う男女共に俺達一団を
二度見が如く振り向く
それもそうだろう
これだけ美形が揃えば
誰だって振り向く
恭弘は絵に描いた様な
美形スマイル男子
深夜はクールな文学万能
美少女
光はそこらのモデルより
モデル向きのスタイルの
美少女
阿希はなんと言うか
可愛いと言えば可愛いんだが
いや
普通に見たら
美少女なんだよ
でも
俺からすれば
可愛いくても恐怖を覚えているから
近寄れないし
目を合わせたくない
と思える
まあ
実害は基本的にあまりないし
避ける事はないけど
それに加えて
俺は……凡の凡の凡だ
そして屋上である
最後まで嫌がる阿希だったが
屋上まで来て
諦めて俯いて着いてくる
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