我がまま娘

15/33
前へ
/131ページ
次へ
屋上には人は少なく 昼飯を食べ終わったらしい 他の生徒達が ふざけあって暴れている 屋上に関して言うと お世辞にも綺麗とは言えない コンクリートの隙間からは 雑草が生えてるおり 至るところに 原型の無いゴミの様な物や 空の缶やペットボトルが 転がっている 恭弘「これでも一週に二度掃除してるんだってさ、酷いもんだよ」 俯いて足下のゴミと 睨みっこしてる阿希に 恭弘が学校に気を使う様に 言い訳をする そう思うなら掃除してこい 深夜「ここら辺で良いんじゃない?」 人差し指を突きだし 自分の周りに大きな円を描いた 比較的綺麗な場所 みんなそこに腰をおろす 光「ベンチとか欲しいねぇ」 ベンチはある けど 先ほどからベンチを 占領する いわゆる、不良っと言えるよな 方達が腰掛けている 恭弘「柄悪いねぇ」 笑顔のままで睨みつけている いや 普通区別がつかない変化だけど 付き合いが長いと 意外とわかってしまう 秋「あんまり見るな、また絡まれる」 深夜「…………」 光「さぁ、パクパクお昼しようかぁ♪」 恭弘「パクパクしようかぁ♪」 秋「そうだな」 深夜「…………」 阿希「…………」 秋「……………」 深夜は餌を待つ仔犬のように 俺を見つめる それに対して 阿希は俯いたまま…… 重症だな…… まぁとりあえず お昼を済ませよう 阿希の友達作りは焦らずとも すぐに出来るだろう 手助けはまず 腹ごしらえからだな 黄色の風呂敷の弁当を深夜へ 渡す すかさず 風呂敷を広げ 弁当に手をつける どんだけ腹減ってたんだよ 忘れる前に言っておくと 深夜の弁当は 必要な時には俺が作っている まあ今は置いておこう 何度も何度も 説明せずに話を進めて 申し訳ないが シリアスな話だから あまり、しんみりする場面でない時には 控えさせて欲しい
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加