外史 似て非なる世界

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前の二人を見て小さく頷き、片膝を立てて右の拳と左の手の平を合わせて前にだした。 『お二方。どうか私を劉備様と引き合わせて下さい!必ずや皆様の役に立ってみせます!!』 私の真面目な態度を見て女も小さく咳ばらいをすると、笑顔を納めて真剣な顔を見せた。 『うむ。そろそろこちらに来られるだろう。しばし待たれよ』 そう言って右には変わらず少女が。女は左に移動して姿勢を正した。 その途端、道の先から桃色の髪の女が見えた。民と燃えた民家を消火していたのか、若干煤けてみえた。 その女は周囲を数回見回してようやくこちらに気付くと、トタトタと駆け寄ってきた。 そしてそのまま黒髪の女の元へとやってきた。 『愛紗ちゃん、さっき鈴々ちゃんの声が聞こえたけど何かあったの?』 わずかに首を傾げてそう尋ねた。 『はい。我等の仲間になりたいという方が見つかりまして。鈴々が喜んで私をよんだようです』 私と同じように手をかざした女はそういって私の事を告げた。 やはり不思議だ。態度を見ればやはり桃色の方が立場が上らしい。 『ホントに!やったぁ!義勇軍を作ってから正式に仲間になってくれた人って初めてじゃない?』 満面の笑み。 人を和ませる何かをもった笑みを浮かべる彼女は、片膝で座ったままの私へと手を伸ばす。
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