プロローグ

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全くもって、迷惑極まりない話だ。 おかげで、夕方帰宅するのが怖くて、万年帰宅部だし、信心深くなってしまった。 鞄にぶら下がる御守りの数は凄まじく、不気味がられて友達もできない。 いつも、帰りが夕方にならないように、急いで帰宅していたが、今日は暗くなってしまった。 「通りゃんせ 通りゃんせ ここは何処の細道じゃ」 微かに聞こえる歌声を、「気のせいだ」と言い聞かせて、足を速めた。 誰だっただろう。 夕方から夜にかけて薄暗くなる頃には、もののけが出るぞ、と教えてくれたのは……。
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