魔王という人

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王様は見た目の年齢からは考えられないほど俊敏な動きを見せる。 黎は攻撃を弾き返すので精一杯。 何時の間にか、また眼が見えなくなっていた。 蒼空が必死に援護するも、攻撃を交わされまくっている。 「くっ、MP(マジックパワーらしい…我が家ではマジックポイントって未だに言ってるけど…)がッ」 蒼空は苦しげに顔を歪めた。 MPは所謂気力というか何というか…。 人間…またはそれに準ずる種族…には魔力というものがある。 まず、水が並々と入った瓶を考えてみよう。 瓶にはそれぞれに形、大きさ、色…など色々な違いがある。 並々と入っている水が魔力。 使い切ると、体を動かすエネルギーも限界 寸前になる。 まぁ、使い切ったとき、体が足りないと判断して瓶の容量を増やすんだけど…。 「…くぅ…っ…私に出来るのはこれぐらいだ!! 受け取れッ『ピオラ』!!」 ピオラとは素早さをあげる補助系呪文である。 その魔法が黎に当たると、黎の素早さがグンッとupした。 王様はそれにだんだんついて来れなくなっている。
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