No.02 アイスピック

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  「心外ね」 だから彪兎は梨恵に話を聞くためにカウンセリング室を訪れた。 だが彪兎は梨恵に溜め息を吐かれたのだった。 「私がそんなに堪え性の無い人間に見えるかしら」 「一応ですよ」 「犯人を見付けるつもりなの」 カウンセリング室に一緒に訪れていた葵は不機嫌そうに呟いた。 「犯人と言っても梨恵や翼さんと同じ種類の人間だとは限らないのよ。前回みたいな事になっても知らないわよ」 前回というのは、葵が誘拐された時の話だ。 葵は誘拐され、助けようとした彪兎は危うくチェーンソーでバラバラに切断されるところだったのだ。 「…流石にチェーンソーで斬られたくはないな」 「アナタに先に死なれたら私が困るわ」  
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