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6階からエレベーターで1階に降りると、ちょうどパトカーが走っているところだった。
彪兎はパトカーが手前の大きな路地を曲がるのを見ると、急ぎ足で追いかける。
左に曲がった先ではパトカーが信号に捕まっていて、信号が青に変わると交差点を右に入って行く。
2人はパトカー同様に交差点を右に曲がるとその先には数名の人集りが出来ていた。
大きな通りから小さな路地に入る所にいる人集りを避けてその先に進む。
「人が出て来てるな」
裏通りへと続くその道は、昔から住む人々の家々が道の両側に続いている。
その左右の家々から人が出て来ていて、隣人同士でなにやら穏やかでは無い会話をしているようだった。
「すみません。なにかあったんですか」
彪兎はその中でも話しやすそうな初老の女性に話しかけた。
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