No.03 的

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  「死体が見つかったらしいわ。なんでもなにか目に刺さっていたらしいの」 彪兎は込み上げてくる笑みを押し殺してから、ゆっくりと口を開いた。 「もしかしたらアイスピックじゃないですか」 「たぶんそれよ。先の尖ったモノよね。怖いわ」 彪兎は女性にお礼を言ってから、その場から立ち去る為に歩き出した。 「菊池帰るぞ」 「なんだ。殺人事件かよ。もっと奥まで行って見て来ようぜ」 彪兎もソレには賛成だが、人が多いうえに警察が居る。 思うように見て回れないならば、今見なくても支障はない。 また別の日に来れば良いのだ。 「お前その荷物持ってあの人混みを歩くのかよ」 彪兎は菊池を説得すると現場を後にした。  
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