No.00 プロローグ

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  そして現在は、料理も食べ終わり彪兎はこたつに入り葵がみかんの皮を剥くのを見ていた。 「アナタってそんなだらけた人間だったかしら……」 「年末年始はバラエティー番組の所為で、深夜のニュース番組がやらないし、それに年末年始って極力暗い話題のニュースがやらないからつまらないんだよ」 たしかに、年末年始が余りに残酷な殺人事件や衝撃的な事故でない限り、『飛び降り自殺』や『人身事故』のニュースはやっていない。 と言うよりバラエティー番組がメインでニュースの割合が極端に少ないのだ。 「だから年末年始はやることが無いし、新聞も切り抜かない。そもそも寒いのが嫌いだ」 そんな愚痴を彪兎が零した時だった。 玄関が開く音が聞こえ、『ただいまー』と言う声が聞こえてきたのだった。  
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