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綾瀬 沙耶
葵の従姉妹である彼女は、4月、葵と彪兎の通う高校に合格し入学を決めたのだ。
葵と対照的で沙耶は茶色の髪と短いスカートという格好だ。
真面目という言葉は当てはまらないかもしれないが、悪い子ではない。
それに彪兎の知り合いには、不良に自殺志願者、それに自殺斡旋者が居るのだ。
ギャルが1人増えたところで問題は無いのだが……
「今日は家に来ないんですか?」
「今日は行けないけど、週末に行くよ」
沙耶は笑みを浮かべてから、屋上を後にした。
「待ってます。だって」
愉快そうに笑う葵。
問題は沙耶が彪兎に好意を寄せている事だった。
「彼女の君が楽しんでいて良いのかい」
「フフッ。嫉妬して欲しいの?」
彪兎は溜め息を吐いた。
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