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「暑い…」
ジリジリと真夏の太陽が私を攻め立てる。
都会生まれ都会育ちの完全なる都会っ子の私には真夏の外は正直しんどくて仕方がないのだ。
「幽夏ごめん~、お待たせ!」
声のほうに目をやると見慣れた顔が3つ…
「はぁ…この茹だるような日差しの中全員仲良く20分も遅れるってどういうことなの?」
「…ごめん」
「ゆかっち後で冷たいものおごるから許してくれ~」
「本当しょうがないなぁもう」
何故3人揃っての登場なのか気になったが、これ以上日差しを浴びたくなかったのでさっさと3人を連れて近くのファミレスへと足を運んだ。
「生き返るねー冷房最高!」
この子は橘 雅【タチバナ ミヤビ】、名前はすごい優雅そうだが元気活発で真逆な子だ。黒く長い髪が邪魔そうだがよくわからないこだわりがあるらしくロングヘアーを貫いている。
「さてなに頼もうか?あ、ゆかっち昼俺がおごるから遠慮せずに食ってくれよ」
赤嶺 隼人【アカミネ ハヤト】、何事にも積極的で頼りになるクラスメート。仲間思いでルックスも文句なしだが時間にルーズすぎるのが残念なところ。
「いや、今日は僕も遅れたし半分出すよ」
ちょっと小柄な彼は司祢 真依【シナイ マイ】、今時珍しく1人称が僕で温厚な性格。名前が女みたいとからかわれたりするが本人は全く気にしていない様子。
「遠慮せずにとか言ってると後々後悔するよ?」
「じゃあ少し遠慮してくれ」
ここにいる4人は全員幼なじみで幼小中高全て同じだ。
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