始まりの終わり

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「今日は君にとっては朗報と言うべきことを伝えようと思ったのでね」 口元が微かにつり上がる。 憎い…… いつも眺め続けたこと微笑。悪意を撒き散らせつつ自分が上であることに酔いしれる笑顔。 正直、反吐が出るほどの気持ち悪さだ。しかし、こいつの考えていることは正しい。 俺は落ちこぼれであり、魔法が未熟であり、身体能力は未熟である。 呪われた一族というのも間違いはない。俺の家は3大貴族に含まれないが、権限は3大貴族に勝るとも劣らない。 あるものは賄賂の力と罵り、あるものは媚びの大貴族と罵り、あるものは…… 「幸せだろう。君は僕らから解放されるんだよ落ちこぼれ君」 落ちこぼれと呼ぶ。
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