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「送ってくれてありがとうございました」
「いえいえ」
家まで送ってくれたお礼を言うと、彼は少し笑った
彼がいちばん大人っぽく見える微笑み
「今度、ワカさん家に遊びに来ようかな」
「…やめてください」
ちょっとだけ来てほしいと思ったのを隠すように、否定の言葉を小さく呟いた
「……ふ、冗談。
じゃあ、また」
「おやすみなさい」
彼の背中が見えなくなるまで、私は目で追い続けた
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