第一章

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「おっさんそれ……!」 「此処にあるものを頂戴した訳ではないぞ。見てくるがよい。」 驚きながらも、下に降りて遺産のある部屋に入る。そこには確かにあった。 あのおっさんが先ほど鞘から抜いた刀『天下布武』が…。 おいおい…どういう事だこれは。俺はその刀を手に持ち、状態をよく見る。 あのおっさんが持っていたものより痛んでいて、錆がついている。 もしやあれは複製(レプリカ)か…いや、そんなはずはない。『天下布武』の刀は一般には公開されていない。 だったらあれは一体……。 まだ整理ができていないまま、俺は自室に戻る。 「どうだ!これでわしが信長ということがわかった分かったろう。」 確かにコスプレ用の武装なら、もっと作りは甘いはずだ。 このおっさんが着ているのは、大河物語で見るものよりも本格的。装飾に金や銀などが施されている。 それに隠そうにも隠しきれないほどの強烈な殺気。
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