第一章

10/13
前へ
/38ページ
次へ
俺は背筋がぞくっとするということを、この時身をもって知った。 「むろん、わしはそのようなことはせん。わしがうつのは我が敵のみ。 そしてわしの部下共も当然だが、討ってはいない…と言いたいところだが……。」 「部下が討ったのか?!一体誰が…。」 鈍っている信長に恐る恐る聞く。 「明智光秀じゃよ。」 明智光秀!!このおっさんを裏切った張本人じゃねぇか!! 「光秀はわしの部下ながら、わしの考えに背いた。 わしはもう少し、その男のことは知りたかったのだ。天下統一の目前だからな。 しかし、光秀はそんな男などには興味を全く示さず、奴が肌身離さず持っている『トラベルリセット』がたまらなく欲しかったようだ。 わしが奴の思惑を知った時にはもう遅かった。そこでわしは猿を使いなんとか光秀から、これを没収することができた。」 さ……猿ってまさか…。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加