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お互いの頭の上に手を乗せて撫で合うという凄いシュールな状態だった
「……」
「……」
甘いけど、何かすげぇ変だった。もし誰かいたら顔をしかめるのが安易に、想像できる
「な、撫で合いだねっ」
「そう~だな……」
このよく分からない状態の沈黙を破るのは花だった
撫で合いて、なんじゃそりゃ
「ん~……な、なんか少し恥ずかしくなってきた!」
「はは、今更!」
この現状のおかしさに二人して笑い合った
「私、撫でられるの好き……」
「俺は撫でるのが好きかな」
花はまた、じっーと見つめてきた後、人差し指を俺の眉間に立てて、ツンと押してきた
そして、花は体を俺から離して最高の笑顔で笑った
「ふふ、楽しいね!」
「……そうだね」
もう考える事がバカみたいに思える。花の良い笑顔を見ると……もうこの笑顔見れるんなら、何でも良い気がした
花は、大人っぽくも、幼くも思える部分がある。俺は小さな時から色んな面を見てきたけど、どっちも昔と変わらなくて好きだ
「蝶といるのって楽しいなっ」
「な、なんだよ、急に」
改めて笑顔100%でそんな事を言われると照れる
どうやら、今日ひさしぶりに会えたのがよっぽど嬉しかったみたいだ。俺もだけど
「んふふ~……」
今度は何かを狙っている猫の様な眼でぐばっとと、俺に抱きついてきた
「ぎゅー!」
「わっ!こら」
「きゃあ!」
そのまま体制を崩し、花が俺を押し倒す形になり、体の上に乗ってきた
「……へへ、乗っかっちゃった」
「ぉ、おお」
……でも、暖かい気持ち、優しい気持ちでいっぱいになると、それと同じくらい、俺の中の淫らな狼の気持ちが膨れ上がっていく
花、意図的にやってるのか?ただ俺に抱きついていたいだけでそういう事をするのか
嬉しいし、楽しいんだけど、子供の様に無邪気な彼女が俺を余計に淫らな気持ちにさせる
俺の今のこの気持ちに少しでも気付いてんのかな?
あぁ……さっきからもうヤバイ!ズボン引きちぎりそうだ!
し、下ネタかっ!つか、花めっちゃ乗っかってから、流石に気付くだろ
大好きな人、触れ合う体、甘い香り、無邪気でまるで子供の様な彼女……
こんな刺激が強いシチュエーションに、若い男がここに一人……
やべぇ、襲いそうだ
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