餌前の犬

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花の軽い体重を自身の身の上に確かに感じながら、少しこそばゆかった 自身の身体に変化が起きている事を間違いなく彼女も体で感じているはずだ それでいてこの状態のまま彼女は動かない。つまり知ってて言わない。黙っている 何故言わない?恥ずかしいから?何故俺も言わない?なんだ?この感じは そう、今更自分からカミングアウトする事も恥ずかしかった 「……重いよ」 「やだー、どいてあげないもん」 じたばだと幼児の様に体を動かす花。体が揺すられる毎に、程よい大きさの柔らかい胸が俺の体に押し付けられる 「……胸凄い当たってるよ」 「……」 咄嗟に現状を口走った。お互いに何も言わないままだった暗黙のルールみたいなものに足を踏み入れた気がした 「……うん」 彼女はちょっとだけ顔を俯けて、そう言った。凄く恥ずかしそうだ 「……」 そこで会話が途切れ。嫌な所で 「花ってさ、結構……そのおっきいよね」 「えぇ……?」 また出た。俺の口から咄嗟にに素直な感想が。恥ずかしい言葉が。現状を茶化す為なのか、より気まずくしたいのか 俺は何が言いたいんだ?急にそんな、今まで言った事ない事を! 俺たちはお互いに自分の身体は持っていない部分を感じていた
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