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で、今度は剣道部を覗きに行くと姫華は言い出している。
が、正直俺はまったく乗る気ではない。いや、だって、この姿をこれ以上大衆にさらしたくないし・・・
え?もう全校集会の時点でアウトだって?・・・・・それを言うな。
「遼一、自問自答は良く無いぞ。他人から見れば変な人だと思われるからな。」
「てことは、さっきまで俺は変な人だと思われてたのか・・・」
「・・・」
そこで何故黙る・・・てか、さらっと読心術やめて。
まぁ、いいや。この話は置いておこう。
「にしても、いつもああやって指導してるのか?」
「指導?・・・あぁ、さっきの弓道部のことか。まぁ、そうだな。まぁ、今日は面白いものがあったが。」
「それって俺のことだよね、ね。」
「さぁ?私は遼一と言った覚えは無いぞ?」
「・・・さいですか」
そういっているわりに楽しそうな顔をしてやがる。完全に俺じゃねぇか・・・
でも、この楽しそうな顔を見ると不思議に怒る気にはなれないわけで・・・
と、そうこうしているうちにパシーンと甲高い音が響き始めた。
どうやら剣道場が近づいてきたようだ―――
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