そーしてこーして

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「………で今に至りますと☆」 「…それは、大変だったな」 ええ、大変でしたとも。よく堪えたと息子を褒めたよ。もう、赤玉ぎりぎり。  さてあの後、アマゾネスさん達にあっさりと奴隷商に売られて只今、奴隷を売る馬車の中。ええ、大人しくしてますよ。逃亡?できませんよ、逃げると良く絞まる首輪がこの通り嵌められてます。今からどーやらオークションに賭けるために大きな街に向かってます。 なんもない、農耕地の景色に他の売られた人達も飽きたのか馬車の中で唐突に始まった不幸自慢で『一番酷い売られ方は誰ですかダービー?』が始まった。ちなみにこのダービーおいては俺の話は首位独走気味である。 どんな目に会ったかは言いません。言えません。 「ぐすぐすっ………」 そして次に話し出したは先程からやたらと整ったな外見をくしゃくしゃに泣きべそ描いてるのは没落貴族の野郎。どーやら親が慣れぬ投資に手を出して借金まみれにそのカタ売られたらしい。 先程から如何に自分が、優雅に暮らしてたかを語り出しかと思えば没落しだした辺りで泣き出した。 やはり、この世界の男はひ弱だなぁ。
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