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ろく、この庭で 会いましょう。
「じゃあ、がんばって。」
流依の言葉と同時に、莉央はネクタイを締めた。
「あなたもね。……本当に、大丈夫?」
「問題ないよ。」
これを提案したのは流依だった。お互いにお互いの環境が辛い。そして二人は同じ顔。それならば入れ替わってしまえばいいと。流依は莉央の環境を見ているが、莉央は流依の環境を知らない。不安だ、と莉央が伝えると、流依は笑った。
『大丈夫。あんたとは真逆の世界だ』
単純な莉央はうまく言いくるめられ、今ここに至るわけだ。
『大丈夫。』
「「この庭で、会いましょう。」」
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