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「花、そんなに好き」
天然パーマは、文にすると疑問にならないボールを投げた。
「えぇ、とっても。」
それを黒髪ストレートは、優しく受け止めて投げかえした。
「なんで」
「だって、まっすぐじゃない。人みたいに、周りに振り回されないじゃない。」
「ふーん……」
「あなたは、好き?」
「好き……ではない。」
「どうして?」
「きれいなものは苦手だ。俺を否定しているようで」
「そんな……あなたはとってもきれいな人だと思――」
「俺のことなんて、何も知らないじゃないか」
「……そうね。でも、だからこそ見えるものって、あるじゃない?」
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