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「あれ翔、眼鏡は?コンタクトにでもしたの?」
自転車で学校に向かい
行き道にいた困っているお婆さんを助けたり、外人の方に道を聞かれたりなどして俺は、登校規則時間8時25分には間に合わず遅刻となった。遅刻回数はここ『空戸北高校』に入学して12回目。最初は軽い指導で先生達は許してくれたが、入学して約3ヶ月、12回目の遅刻者は軽い指導ではすまない。生活指導の講師、体育の先生、力山 照男〈リキラマテルオ〉35歳独身、通称 鬼男に捕まり、その場で10分の説教。というより怒鳴られた。あげくのはてには放課後に特別指導を命じられAM8:40分やっと自分の教室1ー5に入ったのだ。
SHRが終わり、
右斜め前の長戸が俺に
話しかけて来たのだった。
「眼鏡?」
ん?そういえば
眼鏡かけ忘れてたな…‥
でも…はっきり見えるんだよね、黒板の文字が…
(来週から体育はプールか…)長戸の顔もくっきり。前眼鏡をかけていたころよりもしっかり見える。
どうしてだよ。
まったくわからん。
病気か?それとも聖なる力でも宿ったのか!?
「いや、ただ忘れただけ、今日起きたら8時過ぎてて急いで出たからなぁ~」
「夜ふかししすぎ。まったく、どうせエロい動画でも見てたんでしょ?」
意地悪な微笑みでこっちを見る長戸。
知らねーよ!…
昨日のことはまったく
覚えてない。
変な夢をみて
起きたんだよ……
「アハハ。お前と一緒にすんなって。それより俺案外眼鏡いらないかも!」
「はぁ?なんだそりゃ?翔は僕より目悪かったよね?」
「そうだけどな、結構見えるんだって――
――予鈴が鳴り
俺達は会話続けながら
理科室に向かっていった
1時間目科学。
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