第始章 出会い

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六時間目が始まった。 先生が入って来た。 「進路は早めに決めておいた方がいいぞ!!今日はこのプリントに進路を書いてもらう!!書けない奴は後日、先生に提出するように。」 進路指導… 嫌いだ。 俺たちの素晴らしき未来を簡単に決めていいのか?? ……綺麗言だ。 進路が決まらないのだ。 これからなにを目標にしていくのかもわからない。 こんな生活を毎日続けて、3年間続けて、 普通の大学入って 普通に仕事をして 普通の家族ができて、 普通に死んでいくのか?? つまらないなぁ~ そんな人生。 「今日」「毎日」に 飽き飽きとしてしまう時がある。 こんな時には友達と ゲーセンに行こう… 気分がましになるだろう。 放課後に長戸を誘うか… 『キーンコーン、カーン、コーン、キーンコーンカーンコーン』 「進路のプリント早めに提出しろよ~!!」 先生は教室から出た。 放課後~ 「あっ翔いた!」 「おう、長戸探してたぜ」 「今日ゲーセン行かない?」 「僕も誘うつもりだったんだ!!『軟拳』って新しいゲームが入ったんだって」 「まじか!?さすが長戸。情報がはやい!!楽しみになってきた。早速駅前のゲーセンいこうぜ!!」 もし、その時ゲームセンターに行ってなかったら… もし、道草しないで まっすぐ家に帰っていたら もしあの場所を通って 帰っていなかったら!! 黒光 翔と世界の 『運命』は大きく 変わっていただろう。
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