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薄暗い通り道。
散歩気分で歩いていく…
街灯がついたり、消えたりして不気味だ。
さっきまで考えていた
くだらないことは、
もう俺の頭には無い。
家に帰れるか
わからなくなってきた。
多分こっちの道を進んでたら大通りにでれるだろう。
最近ここら辺で
「通り魔事件」
が多発していることを先生が言っていたのを思いだした。
俺は男だから
襲われる可能性は低いが
隠れて不意に攻撃してくるかもしれない。
なんで俺は
こんな道を通ったんだ…
そう俺は後悔しながら
大通りに向かって行った。
「…たすけて」
何か聞こえた。
気のせいか……
急に恐くなってきて、
まわりをみわたした。
「なんだ?、」
『たすけてっ!!』
確信に変わった。
誰かが助けを求めてる。
女性の声!?
俺はもう一度まわりを確認した。
前方に曲がり角があった。
声の聞こえた方向からして、あそこを曲がったところからだろう。
「通り魔か!?」
警察を呼ぶべきなのか??
「けっ警察、、!!」
携帯を取ろうとした瞬間
『きゃぁぁぁぁあ!!』
叫び声。
まずい!!警察では
多分間に合わない。
この場所を警察に上手く説明する自信もない。
俺は曲がり角まで
無意識に走って向かって行った。
正義感とか犯人を捕まえて有名になりたい。とか
じゃなくて、
とにかく
走って向かっていた。
助けるんだ。
勝ち目がなくたっていい。
俺が時間稼ぎして
彼女を逃がすことができるかもしれない。
「うぉぉぉぉ!!」
間に合うか!?
角を曲がろうとしたら
何かにぶつかった。
ドンっ!!
「うぁおっ、」
何にぶつかったんだ??
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