Friend indeed.

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「えー!?もうそういう関係なのー!?」 「ちげーよ」 「それほど本気…てか好き過ぎるんだよね、伊織ちゃん」 「まぁ」 会ってすぐにキスしてしまったのは、好き過ぎるから。それが妥当というかなんというか…。 それよりもみんな、こういう恋愛に偏見持たないんだな。 「だから、怒らないで?紀咲くん」 「怒ってるわけじゃない。音楽も大切にしてほしいだけだ」 「分かってる」 大体、音楽と遥希を天秤にかけるなんて無理に決まっている。てか種類的別物。種類的って言い方も変だけど、とにかく俺は音楽も遥希も大切にしたい。 一応、つき合ってるみたいな言い方になってしまったが俺と遥希はつき合っていないから、悪しからず。 「まぁ、伊織ののろけ話も程々に、もう寝ようか?」 「のろけてねーよ」 「明日は練習もあるからね」 「はーい、愁大さま」 ちなみに俺達の通う学校にはスタジオがいくつか用意してあり、前日に予約を入れれば大抵は使えるようになっている。 だから明日は5人で練習をすることになっている。 5人でぞろぞろと部屋に向かう。俺だけ1人部屋なのはわがまま。ていうか、誰も1人部屋がいいと言わなかったからこうなった。有難い。 部屋は黒が多くてシンプル。テレビはリビングで見る決まりだから部屋にはないし、荷物もそんなに多くない。 ベッドに座って愛用のギターを手に取り弾いていく。 少しして征光のギター、流のベースも聞こえてきた。  
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