The tricks played by destiny.

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「授業は?」 「終わった。それより今から大会議室に行くぞ」 大会議室って…結構な人数を収容出来る施設だけど、なんで? 意味が分からずぼーっとしていると紀咲はため息をつく。 「文化祭でライブとかやりたい人は集まるんだよ。多分人数が結構いるから実際に演奏して決めるんだろ」 「じゃあ出れない可能性もあるの?」 「そうだよ、伊織ちゃん」 「芸能科の人達も一緒だから、もしかしたら出れないかもしれない」 「ふざけんな」 そう言って紀咲の頭をぐしゃっと撫でると、紀咲は俺を睨みながら髪の毛を直す。 「出れないかもしれないなんて言ってんじゃねぇよ。俺達の音楽が他の奴らに負けてると思ってんのか?」 「そういう訳じゃない」 「だったら自信持って演奏すりゃいいんだよ。で?そのオーディションとやらはいつなんだ?」 「明日」 ……えええええー。 随分急だなぁ…。 「分かった。頑張るか」 「それより、明日のオーディション受ける受付まであと1分しかないよ?」 「おい!いつもいつもギリギリに言うなよ!」 その後5人でダッシュしたのは言うまでもない。
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